7月26日(金)午前11時から第7回目の「夢洲カジノ用地格安賃料差止め訴訟」が大阪地裁202号法廷でありました(先行訴訟は10回目)。当日は災害級の酷暑でしたが大雨警報が出た前回同様に傍聴席はカジノを止めるためにがんばる人たちでほぼ埋まりました。
788億円の土壌改良費は不当な寄付か補助金にあたる
今回の裁判では、カジノ用地の土壌改良費788億円を大阪市が負担することが不当だと訴えている先行訴訟の弁護団から「準備書面6」が提出されるとともに口頭でその趣旨説明がされました。
大阪市は埋立地を売却・賃貸する場合、これまで一切土壌改良費の負担をしていません。ところがカジノ業者の利益のために788億円も負担するという今回の契約は不当であり、準備書面では大阪市による「カジノ事業者に対する寄付又は補助金と解さざるを得ない」と指摘しています。また、先行訴訟の弁護団から「土地の引き渡し」(大阪市に賃貸収入が発生する)時期はいつか?という質問が投げかけられ、IR推進局の職員から「まだ決まっていない」という主旨の回答がされました。
その後、報告集会が弁護士会館12階で開催され、裁判の状況報告とともに、後行訴訟の長野真一郎弁護団長から「第2次住民監査請求(住民訴訟)」のとりくみが報告されました。
第2次住民監査請求(訴訟)の目的は「違法な格安賃料によって大阪市(市民)が受けた損害の賠償請求等を求める」もので、請求の相手は ①松井一郎元市長、②横山英幸現市長、③カジノ業者=「大阪IR株式会社」、④違法な賃料鑑定を行った不動産鑑定業者、不動産鑑定士個人、などを予定しています。
損害賠償額は35年間で約1千億円
損害賠償の金額は、現在協力を得ている不動産鑑定士が鑑定作業を行っている最中であり、35年間で約1千億円程度になるとの説明でした。
最後に、原告の藤永のぶよさんから、大阪市民による監査請求人を広く募集して松井元市長をはじめ政治家の責任を追及する運動の飛躍を呼びかけられました。
次回裁判は、11月1日(金)午前11時から
カジノ差止め訴訟の現状と展望
第2次住民監査請求を行うにあたって訴訟の現状と展望を
❖とき:8月27日(火)18:30-
❖ところ:大阪グリーン会館2階ホール
Zoom配信を行います。HPに掲載します。
主催はカジノ格安賃料差止め訴訟を支える会